麦のワイン瓶詰め
麦のワインはシャンパンと同じ瓶内2次発酵製法で仕上げています。そのため瓶詰めを少し特殊な方法で行っています。
1次発酵の終わった麦のワインから疲れてしまったビール酵母を取り除き、そこに新しく元気なビール酵母と麦汁(ビール酵母の発酵活動に必要な養分)を投入。 そのビールを1本1本手詰めしています。
※紫の瓶のディアブロを例に説明していますが、白の瓶のアンヘルでも全く同じ工程で瓶詰めしています
通常、瓶詰めは炭酸ガスでビールに圧力をかけて行いますが、麦のワインは炭酸ガスも使いません。
ガラスの管を麦のワインの入っているビールタンクと直結させます。準備はこれで完了。
ガラス管を瓶底に押し当てるとビールが流れ込み、ガラス管を離すと止まります。
通常の瓶詰めでは、機械が真空状態をつくってからビールを流し入れます。
1本だと微かな量ですが、合計8000本ともなると…。
ビールを溢れるまで入れたところで栓を打ちます。昔は打栓も1本1本手作業でしたが(左)、今は一升瓶ビールの瓶詰め機を改良して麦のワインでも使えるようにしました(右)。これで大幅スピードアップ。
使うのはこのシンプルなガラスの管のみ。このガラス管はボールペンのようになっています。
分かり易くグラスでスローで撮ってみました。
手詰めのときはどうするのかというと、ビールを溢れるまで流し入れて空気を追いだします。
ちょっともったいない…という気もしますが、こればかりは仕方ありません。
その後、瓶は丸ごと水につけ、溢れたビールを洗い流します。瓶詰めしたビールは瓶の中の酵母が活動しやすい温度(13度前後)で2週間程度保ちます。このときの発酵によって生まれた炭酸ガスをビールに溶け込ませて完成です。