Chapter4 〜Challenge 挑戦 〜
これまでのビールも、これからのビールも。
「より多くの人に僕のビールを飲んでほしい」漠然と思い描いてきた夢への挑戦が始まりました。
これまで僕がつくってきたビール(※1)は、ちょっと自分勝手なんですが、僕が飲みたいと思うビール。
それを気に入った人に「美味しい」と言ってもらえれば良い、そんなスタンスでした。
正直言って、これまではつくることに精一杯で、つくった先のことまで考える余裕がなかったんです。
そこに“つくった先のことを思い描いて、つくる”ビールが加わりました。
それが2006年『インペリアルチョコレートスタウト』だったり、『スイーツビール(※2)』です。
より多くの人にのんでもらうために、飲む相手のことを考えるようになったのです。
どんな人に飲んでほしいか、どんなシーンで飲んでほしいか。ビールが苦手だった人、
興味のなかった人が、これをきっかけにビールを楽しむようになっていく。
そんな味づくりを目指しています。
『スイーツビール』が走り始めた当初、そればかりが目立ってしまい
「サンクトガーレンは本流のビールを捨てたのか?」という声が聞かれました。
それが本当に心外で、相当悩みました。間違った方向に進んでいるのではないか、
とかスイーツビールを一旦休止しようか、とまで。
そんな最中、日本最大のビールの祭典「ジャパン・ビア・フェスティバル2007」の来場者人気投票で
『スイートバニラスタウト』が1位を獲得。
全く予想していなかったことで、本当に嬉しかったですね。
これで良い意味で開き直りました。これだけ支持されているものを、辞めるわけにはいかないな、と。
これまでやってきた本流のビールも、スイーツビールをはじめとする新しいビールも、
どちらも本気だということを〝味〟で証明していく、そう思っています。
※1:ゴールデンエール,アンバーエール,ブラウンポーター,ペールエール,YOKOHAMA XPA
※2:スイートバニラスタウト,黒糖スイートスタウト,湘南ゴールド,パイナップルエール,アップルシナモンエール,オレンジチョコレートスタウト