ここまで読んで、地ビール事情に詳しい方なら「あれ?」と思う部分があるはずなんです。
日本でビール免許を取得するための年間最低醸造量は60KL。1年間で60KL以上のビール、つまり大瓶換算にして1日約300本のビールを造って、売る能力が無いとビール造りは許可できません、ということです。
ところが、ブルワリー・オブ・ザ・イヤーの1番下「バンタムスケールブルワリー部門」の醸造量に注目して下さい。
あれ?
年間60KL以下?
そうなんです。
これ、決して入力ミスではありません。
この部門に属する地ビール会社は少なくないのですが、実はこの部門に属する地ビール会社はビール醸造免許を持っていません。
では、無許可でビールを造っているのか?
それも違います。
実は、発泡酒免許でビールを造っています(厳密には地発泡酒)を造っています。
ビールの年間醸造量は60KL以上と定められているのに対し、発泡酒免許の場合は年間に6KL以上の醸造で取得が可能。その量ビールの10分の1。大瓶換算すると1日の製造・販売目安のノルマは30本です。
▼年間醸造量にみる地ビール会社の分類(クリックで拡大)